2000年9月24日(日)

◆…華麗なハードリングで、2次予選進出…◆

【シドニー24日午前11時40分、栗原譲、鵜塚健、早川正恵、青木英之】

 13期OBの谷川聡選手(28)が見事、期待に応えてくれた。

 1次予選最終第6組に登場した谷川選手は、完璧なスタートを切ると、ダイナミックな走りで次々に全ハードルをクリア。向かい風0.8mの条件下ながら完璧な走りを見せ、13秒74の好記録でゴールし、1次予選を突破した。この1次予選の突破条件は「各組4位以内」が第一条件。谷川選手の第6組には元世界記録保持者のコリン・ジャクソン選手(英)ら強豪が顔を揃え、谷川選手は4位に100分の3秒及ばず5位。一時は無念の敗退かと思われた。しかし予選終了から約50分後、第二条件である「5位以下の出場全選手の中からタイム順に8名」を満たした選手が場内に発表され、谷川選手は2次予選進出選手32名の一角を堂々と占めた。会場のシドニーオリンピックスタジアムはおりしも女子マラソンのゴールを間近に控え、日本人が大挙して訪れていた。そこに110mハードルの谷川選手の出走がコールされると、その大勢の日本人観客から割れんばかりの大声援。この巡り合わせが谷川選手への追い風になったのは正に幸運と言えよう。またこれより前、入場後に場内を1周している谷川選手に私達取材班が観覧席から檄を飛ばすと、気付いた谷川選手は笑顔で手を振る余裕を見せてくれていた。そして走り終えた谷川選手は、更に自信に満ち溢れた表情。まだまだやってくれそうだ。2次予選はきょう午後8時20分(シドニー時間)から。